先日、瀬戸内で、あるお宅にお邪魔する機会があった。
土台と電気配線だけはプロにたのみ、
あとはすべて自分たちだけで建てたという。
それも10年かけて。
ミニチュアで実験してから、本建築に入ったという念の入れよう。
木材は、すっかりその家や土地になじんでいた。
よその島からやってきて家を購入までするのは、
よほどの覚悟がない限り、決断はしかねるが、
身ひとつでこつこつと木材をつみ重ねていくことは、
この島にじんわりと身をなじませていくことと、同じことかもしれない。
建築当初から撮りつづけてきたという、アルバムに映ったご夫妻の表情は、
いまと何ら変わず、とてもいきいきししていた。
家のなかが森のような感覚って、あるんだな~。
おそれいりました。